大人のピアノを始めるときにはクラシック曲を演奏すると良い

 

昔から子どもの習いごとで、人気があるのがピアノ学習です。しかし最近では、大人になってから大人のピアノを習うと多くのメリットがあることがわかりました。

 

この記事では、大人のピアノを習うことで得られるメリットや、クラシック曲を弾くと良い理由について紹介していきます。

 

ピアノは両手を使うので脳に刺激を与える

ピアノを弾くときには、目で楽譜を見て、リズムと音程を理解します。

 

左手は伴奏を行い、右手では旋律を奏でます。途中から音を徐々に大きくするなど、弾き方も変えて、ペダルを踏んで音を響かせるなどのテクニックも必要です。こうした動作を一緒に行い、曲を演奏する作業は脳に刺激を与えます。

 

大人のピアノを演奏するときに、脳は視覚から現状を把握して、両手足を使って行動を取るように指令を出しています。同時に耳ではピアノの音を聞き取り、ピアノを弾いていることを脳が感じ取ります。

 

こうした作業を続けることで、脳が活性化されます。ピアノを小さい頃に習っていた人は、楽譜を目で見て、楽譜が表す記号を声に出す動作や、リズムを刻みながら、音を声に出して読む作業をするだけでも脳を活性化できます。

 

初心者は右手だけでピアノを弾いてみたあと、続けて左手だけで練習をして、少し時間が経ったら両手で一緒に弾いてみるというように、段階を経て練習を続けていくと、徐々に指が動くようになります。

 

またピアノの鍵盤は重みがあるため、鍵盤を叩いているだけでも、指の運動をしていることになり、脳を活性化できます。大人のピアノが難しいと感じる人でも、最初のうちは指1本から始めて、慣れてきたら５本の指を動かして、クラシック曲を演奏すると良いでしょう。

 

大人のピアノの音は気持ちが和らぐ

ピアノの音色は温かく、音を毎日聴くだけでも気持ちが落ち着くでしょう。プロが弾いたピアノの音を聞くと、重々しい感覚や音の調和を感じ取れて、曲の雰囲気や背景をイメージできます。

 

単に雰囲気をイメージしたり、背景を感じ取ったりする作業をすると脳が疲弊してしまうこともありますが、音という形で聴いていると、気持ちが和むのではないでしょうか。特にモーツァルトや、シベリウスのクラシック曲はリラックス効果が高いことが証明されています。

 

はじめは小さめの音量で流すと心が落ち着きます。大人のピアノを始めたばかりの人でも、クラシックを聴きながら両手を動かすと気持ちが落ち着くことがあるようです。

 

音楽療法が行われているように、音楽には人を和ませたり、やる気を与えたりする効果があります。

 

記憶障害で悩んでいた人が、音楽を聴くことでその曲にまつわるエピソードを思い出せたという発見もあり、大人のピアノを始めたばかりの人でも、音楽により体の機能を回復させたり、生活のリズムを直したりする効果も期待できます。

 

皆さんにも、音楽を聴いてリラックスしたり、カラオケや鼻歌を歌って気分が和んだりしたという経験があるかもしれません。はじめのうちは自分が弾きたい曲をピアノで演奏することを念頭に、練習に励みましょう。

 

目標を立てて努力することで生活も楽しくなり、有意義に過ごせるようになります。

 

大人のピアノは達成感を味わえる

ピアノ教室では、簡単な曲であっても、練習してから弾けるようになると、先生に合格の印をつけてもらえます。初心者でも、クラシック曲が弾けるようになり、アレンジを加えて演奏の幅が広がると達成感を感じられます。

 

徐々に次のクラシック曲への練習意欲も湧いてきます。難しいクラシック曲でも、練習する態度が変わってきますし、大人のピアノを弾く時間が楽しくてたまらなくなるでしょう。

 

複雑なクラシック曲が弾きこなせないときには、スランプに陥ったり、壁を感じたりすることもあるかもしれませんが、達成感を得るとポジティブな考え方が身につきます。

 

ポジティブな態度は大人のピアノだけではなく、生活のすべての面で困難を乗り切れるように支えてくれます。また、ピアノが弾けるというステータスは自信を持たせてくれて、消極的な考えに悩まされる人でも、考え方を変えるためのきっかけを与えてくれるかもしれません。

 

大人のピアノを習えば、簡単にマインドが切り替わるわけではありませんが、趣味で大人のピアノを習い続けることで、目標が見つかり少しずつ気持ちが変わってくるはずです。

 

ほかの生徒と一緒に学ぶと効果的

大人のピアノを始めたばかりの人には、基礎から教えてくれる個人レッスンもおすすめですが、ほかの生徒と一緒に楽しめる集団学習も効果があります。ピアノの基礎を学びながら、自分の受け持ったパートを演奏して、仲間と共にクラシック曲を弾くことで、脳へ刺激が与えられます。

 

仲間と力を合わせて一つのことを成し遂げると、協調性が身につき達成感も感じやすくなるでしょう。生徒同士が時間を共有し、互いの気持ちに共感することで、仲間意識が生まれるため、不安を解消する効果も期待できます。

 

大人のピアノを始めるときにはクラシック曲とポピュラー音楽のどちらが良いか

子どものときからピアノを習っている人だと、ほとんどの人がクラシック曲を習い始めます。しかし大人のピアノを始めるときには、クラシックとポピュラーの2択のなから自分で決められます。

 

クラシックを学ぶ利点は、初めてピアノを習う人でも簡単な曲ならすぐに弾けるようになることです。初心者に向けた楽譜が多くあるため、練習しながら少しずつうまくなります。

 

また有名な作曲家が作った曲を演奏できる喜びを味わえたり、模範になる演奏が動画サイトですぐに見つかったりするメリットもあります。

 

一方でクラシックを習うことには短所もあり、曲をはじめから最後まで弾けるようになるまでには長い時間が必要です。また型にはまった演奏をするので、途中で飽きてしまう人もいます。

 

一方で大人のピアノでポピュラー音楽を演奏する場合、コードさえ覚えてしまえば、どのような曲でも短い時間で弾けるという利点があります。ポピュラー音楽なら自分が思うように演奏できますし、弾き語りや伴奏など、音楽に対してさまざまなアレンジができます。

 

その一方で、ポピュラー音楽にも、コードを覚えるまでに時間を有するという短所があります。また自分なりに弾くので、模範になる演奏が存在せず、複雑な弾き方を覚えるまでに、長い時間が必要なことも考慮しなければなりません。